農地を相続した場合の注意点と登記の流れ|御殿場の司法書士が解説

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「親が亡くなり農地を相続したが何をすればいいかわからない」「農地の相続は普通の土地と違うと聞いたが何が違うのか」そんな疑問をお持ちの方へ。農地の相続は通常の不動産相続と異なる手続きが必要です。

この記事では農地を相続した場合の注意点・届出・登記の流れをわかりやすく解説します。


農地(田・畑など)を相続した場合、通常の土地の相続と大きく異なる点が2つあります。

■ 違い

① 農業委員会への届出が必要 農地を相続した場合、相続登記とは別に農業委員会への届出が必要です。これは農地法という法律で定められています。

■ 違い

② 売却・転用に制限がある 農地は勝手に売ったり宅地に変更したりすることができません。売却・転用には農業委員会または都道府県知事の許可が必要です。

この2点が通常の土地の相続と大きく異なるポイントです。


農地を相続した場合、相続を知った日から10ヶ月以内に農業委員会へ届出を行う必要があります。これは農地法第3条の3に定められており、届出を怠ると10万円以下の過料が科される可能性があります。

■ 届出先 農地が所在する市区町村の農業委員会

■ 届出に必要な書類

・農地法第3条の3第1項の規定による届出書

・相続を証明する書類(戸籍謄本など)

・登記事項証明書

■ 届出の期限 相続を知った日から10ヶ月以内

■ 注意点 届出は相続登記とは別の手続きです。

相続登記が完了していなくても届出は期限内に行う必要があります。


農地の相続登記の流れは基本的に通常の不動産と同じです。

①相続人の調査・戸籍収集 被相続人の出生から死亡までの戸籍を収集し相続人を確定します。

②相続財産の調査 農地の所在・地番・地目・面積を登記事項証明書で確認します。固定資産税の通知書も参考になります。

③遺産分割協議 相続人全員で誰が農地を引き継ぐかを話し合います。

④遺産分割協議書の作成 話し合いの結果を書面にまとめ全員が署名・実印で捺印します。

⑤法務局への登記申請 必要書類を揃えて法務局へ申請します。申請から完了まで1〜2週間程度かかります。

⑥農業委員会への届出 相続登記完了後または並行して農業委員会への届出を行います。


農地の相続登記に必要な書類は通常の土地と同じです。

■ 被相続人に関する書類 ・出生から死亡までの戸籍・除籍謄本 ・住民票の除票(または戸籍の附票)

■ 相続人全員に関する書類 ・戸籍謄本(現在のもの)

・住民票

・印鑑登録証明書

■ 不動産に関する書類

・固定資産税評価証明書

・登記事項証明書

■ その他

・遺産分割協議書(相続人全員の署名・実印捺印)

・相続関係説明図


農地の相続登記にかかる費用は通常の土地と同じ計算式です。

■ 登録免許税 固定資産税評価額 × 0.4%

農地は宅地と比べて固定資産税評価額が低い場合が多いため、登録免許税も低くなる傾向があります。

■ 登録免許税の免税措置 以下のケースでは登録免許税が免税になる場合があります。

・固定資産税評価額が100万円以下の土地(2025年3月31日までの措置)

・相続登記が未了のまま相続人が亡くなった場合の一次相続の登記

■ 司法書士報酬 5万円〜15万円程度(不動産の数・相続人の数により異なります)


農地を相続したくない場合の選択肢は以下の通りです。

■ 相続放棄 相続放棄をすると農地を含むすべての財産・負債を引き継がないことになります。

相続を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申述する必要があります。ただし相続放棄をすると次の順位の相続人に農地の管理義務が移ります。

■ 相続土地国庫帰属制度の活用

2023年4月から「相続土地国庫帰属制度」が始まりました。一定の要件を満たす土地を国に引き取ってもらえる制度です。ただし農地の場合は要件が厳しく、申請できないケースも多いです。

■ 売却 農地を売却する場合は農業委員会の許可が必要です。農地のまま売却する場合は農業従事者への売却が原則となります。

■ 転用

農地を宅地・駐車場などに転用する場合は農業委員会または都道府県知事の許可が必要です。


農地を相続したまま放置すると以下のリスクがあります。

・相続登記の義務化期限(2027年3月31日)を過ぎると10万円以下の過料が科される可能性がある

・農業委員会への届出を怠ると10万円以下の過料が科される可能性がある

・農地の管理義務が生じ放置すると近隣トラブルの原因になる

・雑草・害虫の発生など周辺農地への影響が出る場合がある

・将来的に売却・転用が必要になった場合に手続きが複雑になる

「使っていない農地だから放置しておこう」という判断は将来的に大きな問題につながります。


御殿場・裾野・小山町エリアは農地・山林が多く農地の相続に関するご相談を多くいただきます。

農地の相続は通常の不動産相続より手続きが複雑になる場合があります。 相続登記と農業委員会への届出を並行して進める必要があるため、早めに専門家に相談することをおすすめします。

司法書士佐藤直樹事務所では農地を含む相続登記に対応しています。「農地の相続登記はどうすればいいか」という段階からお気軽にご相談ください。初回相談は無料です。

相談無料・秘密厳守

平日 9:00〜18:00

2026年5月25日 | カテゴリー : 相続登記 | 投稿者 : wpmaster